2010年8月17日火曜日

デング熱① 症状

ベトナムではデング熱は非常にメジャーな病気です。

毎年雨季には多くの患者さんがデング熱で来ます。

デング熱はデング熱ウイルスという蚊を媒介するウイルスに感染して起こります。


 デング熱の症状としてはまず熱が出ます。38度から39度の高熱でそれが1週間ときに1週間以上続きます。熱と同時に全身の関節痛、筋肉痛、眼の奥の痛み、光をみると普段よりまぶしく感じるといった症状がでます。インフルエンザも高熱が出ますが、それよりも患者さんははるかに辛そうです。
 そして、やっと熱が少し治まって来たかなというころに全身に点状の発赤がでます。見た目としては全身が酔っぱらったときのように赤くなる感じです。手のひらや足の裏が真っ赤になる人もいますし、痒みを伴うこともしばしばです。

腹痛、吐気、便秘、下痢なども比較的多く見られます。

また熱が下がった治りかけに視力が低下、目がかすむなどの症状も出たりします。(眼科でのチェックが必要です)

この辛いデング熱ですが、特別な治療法はありません。
症状が比較的軽く、食事を摂ったり、水を飲んだりできる場合は自宅で解熱剤を飲みながら安静にしてもらいます。
辛くて、気持ちが悪くて、物を食べたり飲んだりできない場合は入院してもらって点滴で水分を補うことが多いです。


ただ、もちろんデング熱にかかった全員が同じように辛いわけではありません。
なんだか最近だるいな。と思っていた人が全身に皮疹がでて受診してくることもあります。
軽い熱だけですんでしまう人もいます。

重症の場合はデング出血熱といって、ただのデング熱とは分けて別の病気と考えるぐらい重い病気になります。急激に症状が悪化し、血圧が急激に下がるショック状態や、全身の出血が見られたりして、適切な治療を受けないと命にかかわります。初回のデング熱感染で出血熱までなる可能性はかなり稀です。



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