2012年2月18日土曜日

ベトナム発の鳥インフルエンザワクチン Avian flu vaccine

ベトナムが世界に先駆け鳥インフルエンザのワクチンを製造する(かも)と発表しました。

2月17日のVNNニュースより
http://vietnamnews.vnagency.com.vn/in-bai/220893/nation-develops-vaccine-to-minimise-risks-of-bird-flu.html

CIDRAP

http://www.cidrap.umn.edu/cidrap/content/influenza/avianflu/news/feb1612fluscan.html


ベトナムの公衆衛生局の Nguyen Tran Hien局長が来年2013年にも鳥インフルエンザのワクチンの製造を開始すると発表しました。
今年の後半から実際に効果を試す試験を経て、結果が良ければ来年から製造するとのことです。鳥インフルエンザのワクチン自体は今までもいろんな国で開発されていますが、実際に使用に向けて生産はされていません。のでもしベトナムがこれを始めれば世界に先駆けることになりそうです。もちろん予定通りにいけば。の話ですね。ホーチミンの地下鉄計画はいつになったら始まるのでしょうか。。。。

なぜベトナムで始めるか?それは2007年から2010年にかけ毎年5-7名の鳥インフルエンザが出ているから。とのことのようです。





ポーランドでホームレスの人をワクチンの実験台につかったという話。
ベトナムではこうならないといいです。
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/europe/poland/2235676/Homeless-people-die-after-bird-flu-vaccine-trial-in-Poland.html

2012年2月9日木曜日

髄膜炎菌性髄膜炎の流行  Meningococcal meningitis

テト(旧正月)の前後から話がありましたが、ベトナムで髄膜炎菌性髄膜炎の流行が見られているようです。
報道によると、ホーチミン、ハノイ、ロンアン省、ビンフック省、クアンチー省で流行が見られています

tuoitrenews
http://tuoitrenews.vn/cmlink/tuoitrenews/society/meningococcal-meningitis-spreads-in-five-vietnam-localities-1.59750

http://www.examiner.com/infectious-disease-in-national/vietnam-30-people-test-positive-for-meningitis-hcmc



髄膜炎菌性髄膜炎(Meninngococcal meningitis)




髄膜炎はさまざまな菌やウイルスが脳や脊髄を覆っている髄膜という膜に感染することによって起こる病気です。特徴的な症状は高熱、頭痛に伴って項部硬直といって首が曲げられなくなります。
 
髄膜炎菌性髄膜炎は髄膜炎が髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)という名前の菌によって起きたものをいいます。この髄膜炎菌はときに流行をおこすことがあることから流行性髄膜炎ともいわれます。

症状経過
 髄膜炎の症状としては上記のように、高熱、頭痛、項部硬直に加えて嘔吐やけいれんをおこすことがあります。また敗血症といって血液を介して全身に菌がまわってしまうと、全身の臓器にダメージを与えたり、全身の皮下で出血を起こしたりします。
 経過は通常急激で、できるだけ早く抗生剤で治療することが必要です。治療を施しても致死率は10-15%といわれています。



tuoitrenewsより転載
敗血症で皮下出血を起こしている患者さんの様子です


感染、予防
髄膜炎菌は飛沫感染します。(咳やくしゃみなどで散った飛沫を吸い込むことで感染します)ですからマスクの着用は有効です。
潜伏期は2-10日、平均で4日程度です。
予防には髄膜炎菌ワクチンがあります。髄膜炎菌にはいくつかの亜種があり現在ベトナムの流行でで確認されているのはA,B.CとYタイプのです。当院では髄膜炎菌のAとCタイプに対するワクチンを扱っています。

当院での髄膜炎患者さんはまだ見られていませんが、注意が必要です。
お子さんは特にワクチンの接種をおすすめします。





もっと詳細が知りたい方は下記参照してください。

国立感染症研究所ホームページ
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k05/k05_20/k05_20.html
横浜市衛星研究所ホームページ
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/eiken/idsc/disease/mening1.html



2012年2月3日金曜日

鳥インフルエンザ注意喚起



領事館より鳥インフルエンザに対する注意喚起のメールがありました。 
(以下転載)

1 ベトナム保健省によれば,1月18日にカントー市在住の男性が死亡し,検査の結果,鳥インフルエンザ(A/H5N1)に罹患していたことが確認されました。続いて,1月28日にソクチャン省在住の女性が死亡した事例も,鳥インフルエンザに罹患していたことを確認した旨公表しています。

2 今年に入り,すでに鳥インフルエンザによる死亡が2例となり,何れもベトナム南部地域で発生していることから,今後,同地域において,増える可能性があります。
 つきましては,以下の一般的な予防策を実行するとともに,特にベトナム南部の地方へ行かれる方は,細心の注意を払ってください。

(1)生きた鳥(特に鶏,アヒル,鴨などの家禽類)への接触を避ける。
(2)家禽類の生肉,生卵は食べない。調理の際は十分な加熱を行い,卵や調理器具類は十分に洗浄する。
(3)手洗い,うがいを励行する。
(4)必要に応じマスクを着用する。
(5)規則正しい健康的な生活を送る。
(6)インフルエンザを疑う症状があれば,早めに医師の診断を受ける。
 (7)医師と相談の上,インフルエンザワクチンを接種する。



新型インフルエンザの影に隠れてあまり話題に上がらなかった鳥インフルエンザですが、注意をするに越したことはありません。
特に生きた鳥にむやみに接触するのはやめましょう。街中でも結構ニワトリなどが歩道で飼われていますが、近づかないように。(こんなふうに)


ちなみにインフルエンザワクチンを接種する。と(7)にありますが、通常の季節性のインフルエンザのワクチンは鳥インフルエンザには効果がありません。しかし鳥インフルエンザのはやっている時期に季節性のインフルエンザにかかった場合パニックになりかねないので、季節性のインフルエンザワクチンも打っておいたほうがいいということでしょう。 

国立感染症研究所のホームページによると1月18日に死亡した男性はアヒルに接触があったようです。
 http://idsc.nih.go.jp/disease/avian_influenza/