5月の末になってやっと流行の収束傾向が見えてきましたが、まだ完全に抑えこめたわけではなさそうです。
5月29日のNational institute of hygiene and epidemiology (ベトナムの公衆衛生機関)の発表によると (リンク)
2014年に4857人が麻疹に感染
そのうち76%が10歳以下の小児
142人が麻疹が原因で亡くなったようです。
この数字が正しければ麻疹にかかった人のの2.9%が死亡したことになります。
日本では麻疹の致死率は0.1-0.2%といわれています。
この違いはおそらくそもそもの感染の報告人数がきちんと報告されていないこともあると思います。それから麻疹は空気感染する病気ですが、ベトナムではご存知のように病室が隔離されていません。2,3人でベッドをシェアするのがあたりまえの状況で、もともと他の重い病気をもっている子供に麻疹が感染し重症化してなくなるケースも多かったと聞きます。
麻疹はきちんと予防接種をしていれば防げる病気です。その証拠というか、きちんと予防接種を打っている駐在員の間では麻疹の流行は見られませんでした。
当院のホーチミンクリニックでは在住者の方での麻疹の感染を起こした方は1人もいませんでした。(旅行者でのケースはあります。)
ハノイクリニックでも麻疹感染を確認した外国人のケースはないようです。
予防接種の重要性を実感します。
需要の増加で、ワクチンも品薄状況が続いていましたやっと落ち着いてきた様子です。