2013年1月22日火曜日

ファミリーメディカルプラクティス 2区にオープン

2013年になってしまいました。
今年もちょこちょこと情報を提供したいと思います。
今回は病院の開院の紹介です。




ホーチミン市の2区にファミリーメディカルプラクティスの分院が先週(1月15日)オープンしました。 場所はThao Dien streetの BPコンパウンドの向かい側です。 (2年以上前から計画はすすんでいましたが、やっとオープンしたという感じです)
こちらはあくまで分院になります。
本院は今まで通り、ダイアモンドプラザの中にあります。
働いている医師は今までダイアモンドプラザで働いていた欧米人医師が中心となります。(2区には欧米人が多いので)
私自身は今後内視鏡(胃カメラ、大腸内視鏡)をこちらのクリニックで行っていくようになると思いますので、週に2回ほどはこちらに勤務になるかもしれません。日本人スタッフは基本的には2区のクリニックには常駐していません。

ダイアモンドプラザは24時間オープンで緊急対応も行っていますが、2区のクリニックは平日8時半から18時、土曜は9時から14時の開院になります。今後変わっていくかもしれません。


 2区在住の方は便利になるかもしれません。




2012年12月4日火曜日

謎の皮膚病は続く? return of vietnam mysterious skin disease

今年の4-7月にかけて騒がれた”謎の皮膚病 ”ですが、最近ニュースに上がらないと思っていたら、まだ完全に終息したわけではないようです。

【THANH NIEN NEWS】

ちなみに謎の皮膚病はInflammatory Palmoplantar Hyperkeratosis Syndrome (IPPH)と名付けられています。が今回の記事には使われていません。
日本語に訳すと、炎症性掌蹠過角化症候群 というところでしょうか。

(記事によると)
今回も場所はQuang Ngai省のBa to地区です。
昨年の7月以来患者がでていなかったのですが、先月に4歳の子供が発症。手足の水疱、肝機能の異常でクアンガイ総合病院に入院しました。その後病状が悪化しホーチミン市の第2こども病院へ搬送され、入院したのですが、肝不全、多臓器不全で亡くなりました。


この病気の原因は未だに判明していません。以前WHOや長崎大学などが調査を行いましたが、それでも原因がわかっていません。

5月に亡くなった9歳の子の髪の毛からは通常の100倍のヒ素が検出されており、それが原因ではないかとも言われています。



今後の再度流行がないか注意が必要です。 

2012年11月21日水曜日

生食肉のサルモネラ菌汚染率は32% In ホーチミン


ホーチミンの食肉の衛生検査の結果がニュースに出ていました。

〈VIet Jo〉より  〈Dan Tri〉(ベトナム語)
ホーチミン市パスツール研究所が実施した食肉衛生検査で、市内の市場で販売されている食肉の32.26%がサルモネラ菌に汚染されていたことが分かった。サルモネラ菌は人に経口感染し、腸チフスや食中毒を引き起こす。14日付ジエンダンゾアンギエップが報じた。
 この検査は、生の牛肉・豚肉・鶏肉のサンプル計1150検体に対して行われた。その結果、サルモネラ菌の汚染率は豚肉の39.20%が最も高く、鶏肉は35.17%、牛肉は30.80%だった。


この記事だけをみると、30%もサルモネラ菌がいるの!!と驚く人も多いかと思います。


じゃあ日本はどうなんだろう。と調べてみると

少し古いですが、2004年から2007年の3年間の全国平均では,
牛肉の0.5~0.8%
豚肉の2.4~4.6%
鶏肉の20.0~34.2%
にサルモネラ菌の感染が確認されています。(東京都福祉保健局の資料)

日本でも鳥肉の場合は結構サルモネラ菌が検出されています。これを見ると鳥だけであればそう変わらないと分かります。

その他の国ではどうでしょうか。
中国、コロンビア、ロシア、ベトナムを比較した2012年の論文では。
  • China      52.2%  (n=1,152)  
  • Colombia  26.7%  (n=1,003)
  • Russia    31.5%  (n=698)
  • Vietnam     45.9%  (n=1,000)

この論文ではベトナムは45.9%とホーチミン単独の調査より多いですが、中国よりも少ないことがわかります。

他にもあり。(WATT Ag net)
  • 60 percent in Portugal (n = 60)
  • 57 percent  in Thailand (n = 72)
  • 36 percent  in Belgium  (n = 772)
  • 35.8 percent  in Spain  (n = 198)
  • 4 percent  in the United Kingdom (n= 877)
  • 3 percent  in New Zealand (n = 232)
  • 4.2 percent  in the United States (n = 212)
  • Zero  in Sweden  (n = 40)


と意外とヨーロッパの国々でもサルモネラ汚染が多いことがわかります。ポルトガル60%はベトナムより多い。

ただこの検査は肉のどの部位を検査するか、どの形状の肉を検査するかが感染の確立の大きさにも関わってきます。(日本ではミンチ肉でサルモネラ感染が多かったようです) 

ホーチミンの32%という値も世界的にみてとても高いわけではないようです。ですが、肉はきちんと火の通ったものを食べるようにしましょう。



クリニックで診療をしていても、急性胃腸炎の患者さんでこれはサルモネラだ。という患者さんが特に多い印象はありません。

2012年10月25日木曜日

北部山岳部で狂犬病増加。Rabies in northan mountainous area

Tuoitren newsより

ベトナム北部の山岳地域で狂犬病が流行っているようです。
ベトナム北部の山岳地域で今年になって74人が狂犬病で死亡しています。ベトナム公衆衛生伝染病研究所によると、過去5年間でベトナムの狂犬病患者の数は減っていましたが、今年になって急増しているようです。

都市部で多く見られているとの話はないので、多くの日本人や駐在できている方には問題になりませんが、山岳地方に出かける予定がある方は狂犬病ワクチンを打った方がいいかもしれません。(3回の注射で1か月はかかります。)

普段から犬には気を付けましょう。



2012年9月5日水曜日

脳喰いアメーバ、ベトナム初のケース  Brain-eating ameba in VN

ベトナム初の脳喰いアメーバの報告がありました。
(Viet Jo),( Info VN 英語)

25歳のPhu Yen省出身の男性で、入院の1-2週間前に友人と池で魚を捕まえていたようです。その後発熱、頭痛でGia Dinh病院に入院し、髄膜炎と診断されました。 意識状態、呼吸状態が悪化し熱帯病病院に転送され、そこでこのアメーバと診断。3日後に亡くなったようです。


フォーラーネグレリア (Naegleria fowleri)
これが脳を溶かす寄生虫の名前です。 アメーバといってもよくベトナムで下痢の原因となるアメーバ(赤痢アメーバ)学名:Entemoeba historitica とはまったく別の種類です。


ちなみにこのフォーラーネグレリアはベトナムで発見されたのは初めてですが、アメリカ、ニュージーランド、オーストラリアなどで発見されています。その感染は非常にまれで3億人以上の人口のアメリカで50年間(1962-2011年)に123人の感染が認められています(CDC)。(年に2,4人/3億人の換算です。)
ちなみに日本でも1996年に佐賀県で初めてのケースが報告されています。(リンク)


このアメーバは水中に暮らしており、アメーバが水とともに鼻の中に入ると、鼻の中から神経系に進入し、脳の中まで入り込み脳に傷害を起こします。水を飲んだだけでは罹りません。 ヨガをやっている一部の方が行っている鼻の洗浄にNeti potという水で鼻(副鼻腔)のなかを洗う療法がありますが、アメリカではこれでフォーラーネグレリアに感染した人もいるようです。(Time  Web MD)
フォーラーネグレリアは温水を好むので日本では温泉などで感染する可能性もあるようです。

一旦かかってしまうと、治療法も確立しておらず、非常に予後が悪い病気で、生存率はわずか3%です。



ベトナムでも初のケースで(過去にただ見つかってないだけかもしれませんが)。特に日本人のベトナム滞在者が 気をつける必要はないと思いますが、むやみに池や川などでは遊ばないほうがいいかもしれません。



2012年9月4日火曜日

ベトナムA型肝炎 Hepatitis A in vietnam


以前B型肝炎のことを書きましたが、A型肝炎には触れていなかったので今回書いてみようと思います。

A型肝炎はA型肝炎ウイルスを経口的に摂取することによって感染します。つまりB型、C型肝炎と違って、飲み水や食べ物によって感染するということです。汚染された水、牡蠣などの貝類の生食で感染します。感染した人からはウイルスが便中に排泄されるので、下水管理が不備のある地域なのではとくに多く見られ、時に流行がみられます。

以下は アメリカCDCに発表している地図ですが、アジアやアフリカ、中南米などに多いことが良くわかります。ベトナムはこの地図によればLowになりますが、水の安全性、下水などの状況から考えると決して安全な国とは言いがたいです。



ただ幸いなことに、このA型肝炎はB型、C型肝炎のように慢性肝炎(ずっとウイルスが活発なままの肝炎)にはなりません。 急性肝炎といって、一時的に全身に黄疸(目や皮膚が黄色くなる)を伴う数日間続く高熱、腹痛などが現れます。  時には無症状の人もいます。  しかし逆にまれにですが(全体の0.1%に)劇症肝炎といって非常に激しい肝炎を起こすこともあります。その場合には症状も強く、数週間と長引き、死亡率は70-90%にもなるといわれています。


A型肝炎には予防接種があります。 

予防はやはり予防接種です。A型肝炎単独でも予防摂取はありますが、当院ではA型、B型肝炎の混合のワクチンをおすすめしています。

ワクチンは子供でも接種できます。

日本のA型肝炎ワクチンは薬として承認された当時のまま使用法が改定されておらず、16歳未満の小児は接種できないということになっています。しかしながら小児に対する臨床試験は1995年に行われており、有効性と安全性はは証明されています。 そして日本でのA型肝炎を小児へも進める動きとして、今年の6月に日本小児科学会、日本産婦人科学会、日本渡航医学会、日本感染症学会などが連名で厚生労働省にA型肝炎の接種の小児への適応拡大を文書で申請しています。(リンク) 

「日本ではA型肝炎は打ってもらえなかった」。といって当院へ受診されてくる方もいますが、日本でもトラベルクリニックなどの医療機関では、ご家族の承認のもとA型肝炎の予防接種を打ってくれるところもあります。 例えば 東京医科大学、などがありますが、他にもご両親と相談のうえ、という記載のところは多く認めます。

調べていて気づいたことですが、8月現在の時点で、日本国内の多くの医療機関でA型肝炎のワクチンの供給が滞っており、入手が難しくなっているようです。 













2012年7月17日火曜日

カンボジア謎の病気 エンテロウイルスで決着

カンボジアの謎の病気としてニュースを騒がせましたが、WHOは今回の一連の病気を手足口病を起こすウイルスであるエンテロウイルス71によるものと結論付けました。
CIDRAP
 (7/12)
CNN
(7/11)

カンボジアのPasture研究所、アメリカのCDCなどが協力して調査が進められ、78名の患者を確認したようです。
31名の患者の血液を調べたところほとんどの患者からエンテロウイルス71が検出されました。また少数ではありますがHIB(インフルエンザ菌)、豚レンサ球菌なども検出されたようです。
多くの患者は3歳以下で、もともと慢性の病気を持っていたり、栄養失調があった子供もいたようです。
どこか一つの地域で集中的に発生しているわけでもなく14の州から患者は来ています。

また多くの子供たちが治療の過程でステロイドを投与されていたことも分かっています。これが病状の進行と関係しているかも、というコメントも見られます。

ステロイドは免疫抑制剤です。免疫を下げる薬なので
普通の感染症ではまず使いません。ですが炎症を抑える働きも強いので、時に重症の感染症で短期間使われることがあります。今回どのような経緯でステロイドが子供たちに使われることになったのかはわかりませんが、安易な投与があったのかもしれません。



日本では病院の処方箋がないともらえないステロイドですが、
ベトナムでは(おそらくカンボジアでも)薬局に行って『風邪引いた、のどが腫れていたい』というとステロイドが処方されてくるケースがたびたびあります。知らない薬を薬局で買って飲むのはできるだけさけたほうが賢明でしょう。




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