2014年9月2日火曜日

デング熱 2014 In Vietnam



デング熱が日本で流行してますね。

今までに22人確認されたようです。(その後どんどん増えて50人を越えています9月5日追記)重症な患者さんは出てないようでよかったです。
これでもし運悪く、死亡例などが出てしまうとパニックになりそうですから。

デング熱の死亡率は1%以下といわれています。(WHO) 
この中には2回以上デング熱にかかっている人たちも含まれており、実際日本人や外国人が初回にかかって死亡する率ははるかに少ないものと推定されています。  当院でも年間70-100名くらいの患者さんが来院されますが、死亡例はありません。


今年も雨季も半ばをすぎて、毎年デング熱が増える時期になってきました。

新聞報道でもデング熱が増えていますよという記事をいくつか目にします。

Vietnam news(リンク)  VietJo

これは毎年この時期に患者数が増えるということを示しており、どちらかというと今年もデング熱に気をつけましょうという意味合いが強いです。


実際には今年は今のところ例年より40-50%ほどデング熱の患者数は少ないようです。
8月22日の上記VietnamNewsの記事の跡に8月27日はDengue fever falls from last year という記事が出ています。
またWHOの報告でも今年は少ないようで、カンボジアやフィリピンも例年よりだいぶ少ないようです。  WHOページ8月12日Update





  ベトナムの患者数のグラフがなかったのでカンボジアのものですが、赤色の今年の患者数はだいぶ少ないのがわかります。



当院でも毎年この時期は誰かしらデング熱の患者さんが入院していることが多いのですが、今年はまばらです。

少ないに越したことはないですが、ホーチミンではまだまだ患者さんが増えているようなので、とにかく蚊には刺されないように注意しましょう。

2014年6月10日火曜日

ベトナム麻疹(はしか)その後 2014

1月以来ブログの更新が滞っていましたが、その間3月4月とベトナムでは麻疹の猛威が続いていました。

5月の末になってやっと流行の収束傾向が見えてきましたが、まだ完全に抑えこめたわけではなさそうです。


5月29日のNational institute of hygiene and epidemiology (ベトナムの公衆衛生機関)の発表によると (リンク)

2014年に4857人が麻疹に感染
そのうち76%が10歳以下の小児

142人が麻疹が原因で亡くなったようです。




この数字が正しければ麻疹にかかった人のの2.9%が死亡したことになります。
日本では麻疹の致死率は0.1-0.2%といわれています。
この違いはおそらくそもそもの感染の報告人数がきちんと報告されていないこともあると思います。それから麻疹は空気感染する病気ですが、ベトナムではご存知のように病室が隔離されていません。2,3人でベッドをシェアするのがあたりまえの状況で、もともと他の重い病気をもっている子供に麻疹が感染し重症化してなくなるケースも多かったと聞きます。


麻疹はきちんと予防接種をしていれば防げる病気です。その証拠というか、きちんと予防接種を打っている駐在員の間では麻疹の流行は見られませんでした。

当院のホーチミンクリニックでは在住者の方での麻疹の感染を起こした方は1人もいませんでした。(旅行者でのケースはあります。)
ハノイクリニックでも麻疹感染を確認した外国人のケースはないようです。

予防接種の重要性を実感します。


需要の増加で、ワクチンも品薄状況が続いていましたやっと落ち着いてきた様子です。

2014年1月18日土曜日

麻疹(はしか)の流行 ベトナム  Measles outbreak in VIetnam






 2014年1月現在。 麻疹(はしか)がベトナムで流行しています。




以前は毎年のように流行が見られていたはしかですが、ここ3年ほど流行が抑えられていました。ただ今月に入って再流行が見られているようです。

Vietnam breaking news

ホーチミンの第一小児病院では毎日5,6人の子供が麻疹で新たに入院しています。外来では毎日10-20人以上の子供が麻疹と診断されているようです。ほかの熱帯病病院や、第2子供病院でも同じような状況です。ほとんどが予防接種を打っていない子供です。


当院では、日本人、欧米人患者が多く、皆さん予防接種をうっているためにお子さんの患者さんはまだいません。(旅行者では以前予防接種を受けてない家族が3人の子供全員が麻疹にかかって受診されたことがあります。)
大人では予防接種の効果が弱まってきり、2回接種を受けてない人が感染しています。




ちなみに日本では昨年1年間で日本全土で220人ほどの感染を確認しただけのようです。

ヨーロッパでは昨年大きな流行があり。  WHO統計

イギリス2200人  (例年の10倍の感染数)
オランダで2100人
ドイツで1700人
イタリアで3400人

トルコやグルジアなどでは5000人規模の感染があったようです。

2008年に日本で大流行が見られた際は年間に11000人が感染しました。  (感染研)



麻疹ウイルスはは非常に感染力のつよいウイルスです。飛行機には搭乗できないですし。もし登場していたことがわかればほかの乗客全員が感染していないかなど、チェックされ多大な迷惑をかけます。

2007年に日本の修学旅行の高校生が麻疹を発症し、日本へ帰国できなかったことは有名です。l
(記事まとめリンク)

最近でもニュージーランドで麻疹に感染した乗客がいたとのことで、ほかの乗客の追跡がされているようです。  Global post



麻疹の定期接種は1歳時ですから、1歳未満の子供は予防ができないので危険です。

麻疹は肺炎や脳炎などを引き起こしますし、死亡することもあります。

予防接種を2回 きっちりうっておくことが大事です。




 

2013年10月3日木曜日

流行性結膜炎の大流行 In ベトナム。 Pinkeye epidemic in Vietnam


今年の9月に入ってから猛烈な勢いで流行性結膜炎がベトナム国内で流行っています。

結膜炎ですが、正確には流行性角結膜炎 、はやり目ともいいます。
英語ではPinkeyeとかRedeye、正式にはconjunctivitis(epidemic keratoconjuctivitis)、ベトナム語ではbệnh đau mắt もしくはviêm kết mạc と言います。 viêmは炎症、kết mạcは結膜なので語源は一緒ですね。


この結膜炎の流行ですが実は毎年ベトナムであります。 新聞記事を見ていると、ベトナム南部もしくは北部で結膜炎が流行という記事を見かけるのですが、実際に患者さんとして見ることはそれほど多くありません。

しかし、今年は日本人、欧米人を問わず本当に大流行しています。 日本人学校、日系幼稚園、インターナショナルスクール等、ほぼすべてのところで見られています。






 その理由は今回の結膜炎の原因のウイルスが感染力が強いためだと思われます。症状もかなり強いです。日本ではこの原因となるアデノウイルスを検出する簡易のテストがあるのですが、こちらでは使用できないので確認できませんが、症状からはアデノウイルスによるものと考えられます。

症状
 流行性角結膜炎の症状としてはまず急に目やにが増えるようになります(↑右の写真)
その後眼球結膜(黒目の周りの白いところ)だけではなく、眼瞼結膜(まぶたの裏側の部分)がかなり赤くなり腫れます。(↑の左の写真のように) 、 酷い場合は瞼そのものも赤くなって腫れあがります。片目から始まることが多いですが、両目に広がることも多いです。
また眼だけではなく、風邪症状を一緒に伴ったり、耳周囲のリンパ節が腫れたりもします。

感染経路
感染は接触感染ですが、(一緒にいるだけではうつりません:空気感染はしません) 
患者の眼→患者の手→患者が触った物→他の人の手→他の人の眼 と広がっていきます。
共用のタオルや手ぬぐいなどは格好の感染源となります。 

ですので予防は、目を触らない、感染してる人はいろんなものに触らない、こまめな手洗いは必須です。
基本感染したひとは人が多く集まる場所へ行かない 。

治療法
ウイルスを殺す薬はないので 、基本的には対症療法になります。またウイルス性の結膜炎に引き続いて2次性の細菌感染を起こすことも多いため、抗菌薬の点眼を使用します。
また炎症を抑える点眼薬や、症状の強い場合にはステロイドの点眼を使用したりもします。

流行性角結膜炎は症状の強い人では1週間以上続きますし、視力に影響を及ぼすこともあります。その際はきちんと眼科で見てもらうことが必要です。



ちなみに今回私も初めて結膜炎をもらってしまいました。
患者さんからではなく、 娘が学校でもらって来て、そこから家族全員に広まるのはあっという間でした。


 








 

2013年8月27日火曜日

ベトナムの割りばし事件




Than nien news(リンク)より

8月2日のThan nien ニュースの記事によると。

ホーチミンに住む19歳の男性が飲みに出かけて、そこで友人と喧嘩になり友人にプラスチックの箸で目を突かれたようです。

翌日近所の病院で目がはれていたため処置をされましたが、そのまま退院となったようです。
その後目の痛みと頭痛が続くために3日後にChoray病院を受診し、レントゲンで箸が目の奥に刺さっているのが発見されました。
以下がその際にとったMRIみたいです。(こういう写真が新聞に載ってしまうところがベトナムってすごいなあ。)


                                確かに目の後ろに直線状の黒い影が脳まで達しています。

どうやら目の奥の視神経の通る穴を貫通して10cmもある(!?)箸が脳まで達していたようです。
その後記事によると翌週の水曜日(受診の6日後)に手術をしたようです。
(すぐに手術しなかったことに驚き)


この記事を見ると日本で起きた割りばし事件を思い出します。残念ながらその男の子は24時間以内に亡くなってしまいましいましたが、この男性は運よく箸が脳に刺さっても9日間も命には別状がなかったようです。きっと一歩違えば即死でもありうるでしょう。

箸は気を付けなければいけない道具ですね。
特に子供がはしや棒を口にくわえて走るのは注意が必要です。

 



2013年7月9日火曜日

 風疹  帰国前にワクチンを

日本では風疹の大変な流行が続いています。

ベトナムでも時々流行はあるものの(2011年)、ここ最近は見られていません。


と思っていたら、日本からの旅行者の方がベトナムへ来て風疹を発症してしまいました。帰国しようとしたら空港で止められ、空港勤務の医者に発疹が全身に出ているのを確認されて搭乗不可となりました。

風疹は感染力が強い病気なので、飛行機には乗せてもらえません。
麻疹(はしか)、インフルエンザ、なども同様です。

 結局その旅行者の方は熱がひいて発疹がおさまるまで帰国できませんでした。 日本での仕事もあるでしょうに、大変です。


日本に帰国予定の方は。帰国前にワクチンを打つことをお勧めします。
予防の効果が出るまでに2週間ほどかかると言われていますので、帰国の2週間前には打つほうが良いでしょう。


当院ではMMRワクチン(麻疹、風疹、おたふくかぜ混合)を扱っています。
日本では風疹のワクチンの在庫がなくなってきているという話ですので、こちらで打っていくほうが賢明でしょう。  しかも日本で打つより安いです。






2013年5月13日月曜日

ベトナム南部でも鳥インフルエンザ(H5N1)


4月に入ってもう1例 鳥(H5N1)インフルエンザが発生してます。(中国で流行っているH7N9とは別です。)
場所はロンアン省。20歳の女性で、鳥の死骸をふれたりしたようです。
CIDRAP(リンク)


中国ではH7N9は今月に入って新たな発症患者数の報告は減ってきているようです。
4月は87例の感染確認。7例の死亡。
5月は9日の時点で、まだ2例確認されているのみです。

WHO(Weekly report 5/9)

このままH7N9が終息していってくれることを願います。


H5N1(今まであった方)も注意が必要です。


2013年4月10日水曜日

新たな鳥インフルエンザウイルス中国と、以前からの鳥インフルエンザ ベトナム。  


中国では今月に入ってから(H7N9)の鳥インフルエンザが見つかっています。

4月9日づけのWHOの報告では(リンク)、新たに3名の感染の報告があり、全体で24名の感染が確認され、7名が死亡しています。

この H7N9ウイルスは今までにも存在したウイルスで鳥類などの間で感染はおきていたものの人手の感染はいままでみられていなかったものです。 そういう意味では新しいウイルスと言えるかもしれません。
今回は 以前2009年に新型(豚:H1N1)インフルエンザが流行ったときとは様子が違うのはこのインフルエンザウイルスが人から人へ感染することが確認されていないということです。ただ今後どんどんと感染例が増えていくようであれば話は変わってくるかもしれません。


基本的には今まであったH5N1鳥インフルエンザと同様の対応でいいのではないかと考えられます。 鳥に近づかない、生肉を食べないなどなど。。。

詳細は日本の国立感染研究所がWHOのQ&Aの日本語訳をだしています。 (こちら)


さて、ベトナムではどうか?というと。
まだこのH7N9の報告はありません。

ベトナム側の対策としては中国産の鶏肉の輸入を中止して、国境の検疫では体温の検査を始めたようです。

ベトナムではH7N9ではなく以前からあるH5N1型の鳥インフルエンザが1例判明したようです。感染したのはハノイの農家の4歳の男の子で、明らかに鳥との接触はあったようです。ベトナムでは2012年の1月以来のH5N1の感染による死者です。  これでベトナムの鳥インフルエンザによる死者は2003年から62名になります。  (リンク)



いずれにしても鳥には気を付けましょう。


Pho ga(鳥のフォー) フォーは鳥味がベストだとおもっています。








2013年3月24日日曜日

謎の皮膚病 決着。 アフラトキシン Fatal SKIN disease caused by Aflatoxin


なかなか原因のわからない状態が続いていた謎の皮膚病( )に一応の決着がついたようです。  3月19日 Vietnam news (リンク) より

保健省は昨年からQuang Gai省で215人の死者を出している謎の皮膚病について、アフラトキシンによって引き起こされたものと結論付けました。
アフラトキシンは米に生えたカビが作り出す毒です。
この皮膚病を発症した家族が食べていた米を調査した結果。100%の家庭でこのアフラトキシンが安全な量の9倍以上含まれているカビの生えた米を食べていたようです。
アフラトキシンができるのは、コメの保管方法が悪かったり、米を長期間保存していた結果です。 普通に市販されている(カビていない)米には含まれないはずです。
 アフラトキシン(Wikipedia)(食品衛生局リンク) 

過去20日間に11名の症状を発症した患者が確認されており、今後コメの保管方法や場所の指導が急がれるところです。



この指導が効果を示してくれれば、やはりアフラトキシンが原因だったとは言えそうですが、アフラトキシンのことは昨年の5月にも疑いは出ており、なぜ今頃確定なんだろうと思ってしまいます。 まだなんとなくすっきりしないベトナム保健省の発表ではありますが、感染症ではないと考えていいのでしょう。





2013年1月22日火曜日

ファミリーメディカルプラクティス 2区にオープン

2013年になってしまいました。
今年もちょこちょこと情報を提供したいと思います。
今回は病院の開院の紹介です。




ホーチミン市の2区にファミリーメディカルプラクティスの分院が先週(1月15日)オープンしました。 場所はThao Dien streetの BPコンパウンドの向かい側です。 (2年以上前から計画はすすんでいましたが、やっとオープンしたという感じです)
こちらはあくまで分院になります。
本院は今まで通り、ダイアモンドプラザの中にあります。
働いている医師は今までダイアモンドプラザで働いていた欧米人医師が中心となります。(2区には欧米人が多いので)
私自身は今後内視鏡(胃カメラ、大腸内視鏡)をこちらのクリニックで行っていくようになると思いますので、週に2回ほどはこちらに勤務になるかもしれません。日本人スタッフは基本的には2区のクリニックには常駐していません。

ダイアモンドプラザは24時間オープンで緊急対応も行っていますが、2区のクリニックは平日8時半から18時、土曜は9時から14時の開院になります。今後変わっていくかもしれません。


 2区在住の方は便利になるかもしれません。




2012年12月4日火曜日

謎の皮膚病は続く? return of vietnam mysterious skin disease

今年の4-7月にかけて騒がれた”謎の皮膚病 ”ですが、最近ニュースに上がらないと思っていたら、まだ完全に終息したわけではないようです。

【THANH NIEN NEWS】

ちなみに謎の皮膚病はInflammatory Palmoplantar Hyperkeratosis Syndrome (IPPH)と名付けられています。が今回の記事には使われていません。
日本語に訳すと、炎症性掌蹠過角化症候群 というところでしょうか。

(記事によると)
今回も場所はQuang Ngai省のBa to地区です。
昨年の7月以来患者がでていなかったのですが、先月に4歳の子供が発症。手足の水疱、肝機能の異常でクアンガイ総合病院に入院しました。その後病状が悪化しホーチミン市の第2こども病院へ搬送され、入院したのですが、肝不全、多臓器不全で亡くなりました。


この病気の原因は未だに判明していません。以前WHOや長崎大学などが調査を行いましたが、それでも原因がわかっていません。

5月に亡くなった9歳の子の髪の毛からは通常の100倍のヒ素が検出されており、それが原因ではないかとも言われています。



今後の再度流行がないか注意が必要です。 

2012年11月21日水曜日

生食肉のサルモネラ菌汚染率は32% In ホーチミン


ホーチミンの食肉の衛生検査の結果がニュースに出ていました。

〈VIet Jo〉より  〈Dan Tri〉(ベトナム語)
ホーチミン市パスツール研究所が実施した食肉衛生検査で、市内の市場で販売されている食肉の32.26%がサルモネラ菌に汚染されていたことが分かった。サルモネラ菌は人に経口感染し、腸チフスや食中毒を引き起こす。14日付ジエンダンゾアンギエップが報じた。
 この検査は、生の牛肉・豚肉・鶏肉のサンプル計1150検体に対して行われた。その結果、サルモネラ菌の汚染率は豚肉の39.20%が最も高く、鶏肉は35.17%、牛肉は30.80%だった。


この記事だけをみると、30%もサルモネラ菌がいるの!!と驚く人も多いかと思います。


じゃあ日本はどうなんだろう。と調べてみると

少し古いですが、2004年から2007年の3年間の全国平均では,
牛肉の0.5~0.8%
豚肉の2.4~4.6%
鶏肉の20.0~34.2%
にサルモネラ菌の感染が確認されています。(東京都福祉保健局の資料)

日本でも鳥肉の場合は結構サルモネラ菌が検出されています。これを見ると鳥だけであればそう変わらないと分かります。

その他の国ではどうでしょうか。
中国、コロンビア、ロシア、ベトナムを比較した2012年の論文では。
  • China      52.2%  (n=1,152)  
  • Colombia  26.7%  (n=1,003)
  • Russia    31.5%  (n=698)
  • Vietnam     45.9%  (n=1,000)

この論文ではベトナムは45.9%とホーチミン単独の調査より多いですが、中国よりも少ないことがわかります。

他にもあり。(WATT Ag net)
  • 60 percent in Portugal (n = 60)
  • 57 percent  in Thailand (n = 72)
  • 36 percent  in Belgium  (n = 772)
  • 35.8 percent  in Spain  (n = 198)
  • 4 percent  in the United Kingdom (n= 877)
  • 3 percent  in New Zealand (n = 232)
  • 4.2 percent  in the United States (n = 212)
  • Zero  in Sweden  (n = 40)


と意外とヨーロッパの国々でもサルモネラ汚染が多いことがわかります。ポルトガル60%はベトナムより多い。

ただこの検査は肉のどの部位を検査するか、どの形状の肉を検査するかが感染の確立の大きさにも関わってきます。(日本ではミンチ肉でサルモネラ感染が多かったようです) 

ホーチミンの32%という値も世界的にみてとても高いわけではないようです。ですが、肉はきちんと火の通ったものを食べるようにしましょう。



クリニックで診療をしていても、急性胃腸炎の患者さんでこれはサルモネラだ。という患者さんが特に多い印象はありません。

2012年10月25日木曜日

北部山岳部で狂犬病増加。Rabies in northan mountainous area

Tuoitren newsより

ベトナム北部の山岳地域で狂犬病が流行っているようです。
ベトナム北部の山岳地域で今年になって74人が狂犬病で死亡しています。ベトナム公衆衛生伝染病研究所によると、過去5年間でベトナムの狂犬病患者の数は減っていましたが、今年になって急増しているようです。

都市部で多く見られているとの話はないので、多くの日本人や駐在できている方には問題になりませんが、山岳地方に出かける予定がある方は狂犬病ワクチンを打った方がいいかもしれません。(3回の注射で1か月はかかります。)

普段から犬には気を付けましょう。



2012年9月5日水曜日

脳喰いアメーバ、ベトナム初のケース  Brain-eating ameba in VN

ベトナム初の脳喰いアメーバの報告がありました。
(Viet Jo),( Info VN 英語)

25歳のPhu Yen省出身の男性で、入院の1-2週間前に友人と池で魚を捕まえていたようです。その後発熱、頭痛でGia Dinh病院に入院し、髄膜炎と診断されました。 意識状態、呼吸状態が悪化し熱帯病病院に転送され、そこでこのアメーバと診断。3日後に亡くなったようです。


フォーラーネグレリア (Naegleria fowleri)
これが脳を溶かす寄生虫の名前です。 アメーバといってもよくベトナムで下痢の原因となるアメーバ(赤痢アメーバ)学名:Entemoeba historitica とはまったく別の種類です。


ちなみにこのフォーラーネグレリアはベトナムで発見されたのは初めてですが、アメリカ、ニュージーランド、オーストラリアなどで発見されています。その感染は非常にまれで3億人以上の人口のアメリカで50年間(1962-2011年)に123人の感染が認められています(CDC)。(年に2,4人/3億人の換算です。)
ちなみに日本でも1996年に佐賀県で初めてのケースが報告されています。(リンク)


このアメーバは水中に暮らしており、アメーバが水とともに鼻の中に入ると、鼻の中から神経系に進入し、脳の中まで入り込み脳に傷害を起こします。水を飲んだだけでは罹りません。 ヨガをやっている一部の方が行っている鼻の洗浄にNeti potという水で鼻(副鼻腔)のなかを洗う療法がありますが、アメリカではこれでフォーラーネグレリアに感染した人もいるようです。(Time  Web MD)
フォーラーネグレリアは温水を好むので日本では温泉などで感染する可能性もあるようです。

一旦かかってしまうと、治療法も確立しておらず、非常に予後が悪い病気で、生存率はわずか3%です。



ベトナムでも初のケースで(過去にただ見つかってないだけかもしれませんが)。特に日本人のベトナム滞在者が 気をつける必要はないと思いますが、むやみに池や川などでは遊ばないほうがいいかもしれません。



2012年9月4日火曜日

ベトナムA型肝炎 Hepatitis A in vietnam


以前B型肝炎のことを書きましたが、A型肝炎には触れていなかったので今回書いてみようと思います。

A型肝炎はA型肝炎ウイルスを経口的に摂取することによって感染します。つまりB型、C型肝炎と違って、飲み水や食べ物によって感染するということです。汚染された水、牡蠣などの貝類の生食で感染します。感染した人からはウイルスが便中に排泄されるので、下水管理が不備のある地域なのではとくに多く見られ、時に流行がみられます。

以下は アメリカCDCに発表している地図ですが、アジアやアフリカ、中南米などに多いことが良くわかります。ベトナムはこの地図によればLowになりますが、水の安全性、下水などの状況から考えると決して安全な国とは言いがたいです。



ただ幸いなことに、このA型肝炎はB型、C型肝炎のように慢性肝炎(ずっとウイルスが活発なままの肝炎)にはなりません。 急性肝炎といって、一時的に全身に黄疸(目や皮膚が黄色くなる)を伴う数日間続く高熱、腹痛などが現れます。  時には無症状の人もいます。  しかし逆にまれにですが(全体の0.1%に)劇症肝炎といって非常に激しい肝炎を起こすこともあります。その場合には症状も強く、数週間と長引き、死亡率は70-90%にもなるといわれています。


A型肝炎には予防接種があります。 

予防はやはり予防接種です。A型肝炎単独でも予防摂取はありますが、当院ではA型、B型肝炎の混合のワクチンをおすすめしています。

ワクチンは子供でも接種できます。

日本のA型肝炎ワクチンは薬として承認された当時のまま使用法が改定されておらず、16歳未満の小児は接種できないということになっています。しかしながら小児に対する臨床試験は1995年に行われており、有効性と安全性はは証明されています。 そして日本でのA型肝炎を小児へも進める動きとして、今年の6月に日本小児科学会、日本産婦人科学会、日本渡航医学会、日本感染症学会などが連名で厚生労働省にA型肝炎の接種の小児への適応拡大を文書で申請しています。(リンク) 

「日本ではA型肝炎は打ってもらえなかった」。といって当院へ受診されてくる方もいますが、日本でもトラベルクリニックなどの医療機関では、ご家族の承認のもとA型肝炎の予防接種を打ってくれるところもあります。 例えば 東京医科大学、などがありますが、他にもご両親と相談のうえ、という記載のところは多く認めます。

調べていて気づいたことですが、8月現在の時点で、日本国内の多くの医療機関でA型肝炎のワクチンの供給が滞っており、入手が難しくなっているようです。 













2012年7月17日火曜日

カンボジア謎の病気 エンテロウイルスで決着

カンボジアの謎の病気としてニュースを騒がせましたが、WHOは今回の一連の病気を手足口病を起こすウイルスであるエンテロウイルス71によるものと結論付けました。
CIDRAP
 (7/12)
CNN
(7/11)

カンボジアのPasture研究所、アメリカのCDCなどが協力して調査が進められ、78名の患者を確認したようです。
31名の患者の血液を調べたところほとんどの患者からエンテロウイルス71が検出されました。また少数ではありますがHIB(インフルエンザ菌)、豚レンサ球菌なども検出されたようです。
多くの患者は3歳以下で、もともと慢性の病気を持っていたり、栄養失調があった子供もいたようです。
どこか一つの地域で集中的に発生しているわけでもなく14の州から患者は来ています。

また多くの子供たちが治療の過程でステロイドを投与されていたことも分かっています。これが病状の進行と関係しているかも、というコメントも見られます。

ステロイドは免疫抑制剤です。免疫を下げる薬なので
普通の感染症ではまず使いません。ですが炎症を抑える働きも強いので、時に重症の感染症で短期間使われることがあります。今回どのような経緯でステロイドが子供たちに使われることになったのかはわかりませんが、安易な投与があったのかもしれません。



日本では病院の処方箋がないともらえないステロイドですが、
ベトナムでは(おそらくカンボジアでも)薬局に行って『風邪引いた、のどが腫れていたい』というとステロイドが処方されてくるケースがたびたびあります。知らない薬を薬局で買って飲むのはできるだけさけたほうが賢明でしょう。




JUGEMブログでも公開しています。

2012年7月9日月曜日

カンボジアでも謎の病気、謎の皮膚病はIPPHに。

ベトナムの謎の皮膚病はまだ原因がはっきりしないようですが、新しい患者は出ていないようで、やや落ち着いています。  リンク(Vietnam news)

ちなみに”謎の皮膚病 ”とされていましたが症状から名前がついたようです。
Inflammatory Palmoplantar Hyperkeratosis Syndrome (IPPH)
日本語に訳すと、炎症性掌蹠過角化症候群 というところでしょうか。非常にわかりにくい名前ですが、手足の皮膚が角化(厚くなる)というのが特徴のようです。




一方隣国カンボジアでも謎の病気で過去3カ月で60人以上の子供が亡くなっています。(大人の感染者はいないようです)
急速に進行する呼吸器症状、 神経症状が特徴のようです。


リンク NHK, ウォールストリートジャーナル(日本語)


最新の報道(7月8日まで)によると
原因としては手足口病などの原因にもなるエンテロウイルス71というウイルスが原因である可能性が一番高いようです。カンボジアのPasteur研究所で6月中旬から症状が見られた24名の患者中15名でこのエンテロウイルスの感染が確認されています。ただまだこのウイルスが原因と確定したわけではありません。

リンク(Khumer news 、Globalpost)



余談ですが、ベトナムでGoogleのブログへの接続がブロックされている印象です。今後この状況が続くなら他のブログへ移行するかもしれません。

2012年6月13日水曜日

クレジットカード保険のワナ (海外旅行保険のすすめ)

今回は海外旅行保険の話です。


会社の出向で、保険は会社持ちです。という方にはあまり必要がないかもしれませんが、海外旅行保険は海外で暮らす方には必須のものです。
特にベトナムという医療水準がまだ低い国においてはなおさらです。

普通に入る海外旅行保険は決して安くはありません。安いものでも年間で  10万円前後します。 しかし大病を患えば10万円どころではすみません。国外に緊急搬送ということになればもっと費用がかさみます。保険代を払うのをためらったためにもっと大きな支払を強いられた方を多く見ているだけに、保険については必ず入ってねと常々言ってまわっています。
  

この保険料を安くできる裏技にクレジットカード付帯の海外旅行保険があります。 その特定のクレジットカードを持っていれば海外旅行に自動加入されるというものです。ただこれには大きな落とし穴がいくつかあります。いくつか紹介します。

  • 90(60)日間しかカバーされない

  •  飛行機のチケットをカードで買っていないとカバーされない

  • 病気やケガはカバーされないカードがある。ANA, JALカード。
 などです。
 詳しく書いていくと。
  •  旅行に出発してから90日間(もしくはカードの種類:シティカード などによっては60日間)の間しか保険にカバーされません。定期的に日本と海外を行ったり来たりしている人にはいいかもしれませんが、長期に滞在される人には使えません。また普通に加入する海外保険と違って延長措置ができないので、滞在が予想より伸びてしまった場合は自動的に無保険状態になってしまいます。

  •  クレジットカードの海外旅行の種類には自動付帯と利用付帯というのがあります。自動付帯はクレジットカードを持っていれば海外旅行に出かけた時点で自動的に保険に加入したことになるものです。利用付帯とは旅行中の交通機関の支払いをクレジットカードで行った場合に海外旅行保険の適応になるものです。つまりなんでもいいので、旅行に行く、もしくは旅行中の電車、飛行機、バスなどのチケットをクレジットカードで支払っていれば、その旅行期間の海外旅行保険が加入されたことになるというものです。ですから。自分の持っているクレジットカードが自動付帯か利用付帯かを知らないと大変なことになります。
  •  これも結構見逃されるのですが、ANA、JALの普通カードは(ANAのワイドカード、JALのClub-Aやゴールドカードは違いますが)傷害疾病治療費用、携行品損害費用が補償内容に入っていません。あるのは死亡、後遺症の補償だけです。つまりり一般の人が一番使う可能性の高い、病院の受診、けがの治療、緊急移送の費用が保険でカバーされていないということです。    個人的には、他の多くのカード会社が似たような表記できちんと疾病治療をカバーしているなかで、この2社が海外旅行最高補償額1000万円とうたっているのは正直にあまり好感を持てません。実際にこのことを知らずに困った人を何人か見ています。そんな事であれば最初から海外旅行保険はカバーしませんと明記している方が親切だとすら 感じてしまいます。

このページにも詳しく記載されています。(リンク)




やはり長期駐在、滞在されている方には少し高くとも、通常の海外旅行保険に加入しておくことをお勧めします。


2012年5月15日火曜日

謎の皮膚病(続報)感染症ではない。。

前回リケッチアの感染だとわかったと発表がありましたが、どうやらリケッチアが原因ではないようです。

 14日に公式な発表があり、WHOのベトナム代表、アメリカCDCの代表も同席しての会見だったようで、今までで一番信憑性の高い発表です。

vietnamnet(リンク)  Vietnam news(リンク)
べトナム保健省のページ(ベトナム語)  

この会見によると、
長崎大学が患者の血液を検査行い、240種類のウイルスや細菌のDNAと照合した(詳細は不明)ところ、ウイルスや細菌の感染は確認できなかったようです。(リケッチアも出てこなかったということだと思います。)
また200種類以上のダニやノミなどの昆虫を捕まえて、細菌やウイルスなどの検査を行いましたが、こちらでも明らかな感染源となるものは見つからなかったようです。
この結果からすると今回の原因は感染症ではなさそうです。



そうすると原因は? となりますが。

以前から噂はされている環境汚染ではと考えられますが、
今回の発表では、 土や水に含まれている重金属(銅、亜鉛、鉛、カドミウムなど)の濃度も調べた結果危険な濃度ではない。患者の皮膚や髪からもそれらの重金属は検出されなかったそうです。殺虫剤も調べて大丈夫との結果です。

ちなみになぜかBBCの記事では
Poisoned soil suspected cause of Vietnam illness(リンク)
原因は土壌汚染が疑われる。がタイトルになっています。
記事中でもヒ素、鉛、亜鉛、カドミウムなどが土壌から検出された。と書いてあります。同じ会見に基づく報道だと思うのですが、どちらが正しいのかは分りません。


今回原因の候補として挙がってきたのが、カビ です。
アフラトキシンというカビが作り出す毒が、精米していない米から多く検出されたようです。精米していないコメ(玄米)は精米してあるコメ(白米)の5倍多くアフラトキシンを含み、このBa to地区で玄米を多く食べるのが原因ではないかと考えられているようです。


結論としては。
最終的には今回の皮膚病の原因はまだはっきりしていません。
ただ人から人へ感染するものではないことはかなり濃厚なようです。


2012年4月25日水曜日

謎の皮膚病判明 リケッチア Rikettsia in VN

ベトナム中部で、謎の皮膚病の話題がありましたが、原因が判明してきたようです。
その原因はリケッチアという細菌です。
(5/14に会見がありまた話が変わっています) コチラ

Saigon Giai Phong の英訳
http://crofsblogs.typepad.com/h5n1/2012/04/vietnam-rickettsia-virus-identified-as-cause-of-bizarre-skin-disease.html

この英訳ではリケッチアはウイルスということになっていますが。細菌です。ですから抗生物質による治療が可能です。

リケッチアはある一つの細菌の名前ではなく、細菌の種類です。
比較的有名なものでは (左は菌の名前、右は病名) 以下があります。
Rickettsia prowazekii -----発疹チフス
Rickettsia. typhi--------- 発疹熱
Rickettsia rickettsii-------ロッキー山紅斑熱
Rickettsia japonica-------日本紅斑熱

以前は日本で多くみられるツツガムシ病もリケッチアの仲間で起こるとされていましたが、今は別の種類ということになっています。

発疹チフスはノミ、ロッキー山紅斑熱、日本紅斑熱はダニにかまれること、発疹熱はネズミの糞を介して 感染します。人から人への感染はありません。

今回リケッチアであることは判明しましたが、まだどの菌であるか、新種の菌なのか、どういう経路で感染が広がっているかは判明していません。

続報を待ちましょう。